歯周病の再生治療

いよいよ夏本番ですね☀️ 毎日、暑いです🥵 

今回は〜歯周病について〜番外編として、歯周病の《再生治療》についてお話しさせていただきます💁‍♂️


ある程度進行した歯周病は通常の治療のみでは改善が難しい場合があります。

そのような時は、失われた歯ぐきや骨を再生させる“歯周組織再生療法”が有効です。

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再生治療に使用する材料には以下のようなものがあり、単独もしくは複数の材料を組み合わせて使用します。


・エムドゲイン

 アメロジェニンという歯の発生に関与する物質

 を主成分に含みます。約20年前にスウェーデン

 で開発されて以来、数多く臨床の場で用いられ

 てきました。豊富な実績と臨床データを有する

 再生材料です。

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・リグロス

 FGF-2という細胞の成長因子を成分にした日本

 発の再生薬剤です。もともと皮膚科領域でやけ

 どの治療などに用いられていました。

 2016年9月から健康保険内での使用が認められ

 ましたが単独使用が原則なため、比較的簡単な

 ケースが対象と考えられます。

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・人工骨

 再生を起こすための“場”を確保する人工的な骨

 の材料です。上記エムドゲインと併用します。


・GTR膜

 人工骨と同じく再生の“場”を確保する特殊な膜

 です。骨の欠損幅が大きい時に使用することが

 あります。


歯周病の再生治療は非常に繊細で難易度の高い治療法です。

全ての進行した歯周病に応用できるわけではなく、症例の見極めが大切です🧐

望むだけの再生量が得られないこともあります。


また施術が上手くいっても、口腔内環境が良くない場合は再生しません。

なので、処置前に歯周病の基本治療を徹底すること、お口の中の環境を整えることが大きな成功のポイントになってきます💁‍♂️


 ※費用(税抜き)

  エムドゲイン:自費診療70000円

  リグロス:健康保険適用

  人工骨:自費診療10000円

  GTR膜:自費診療20000円 


暑い日が続きますが、熱中症にはくれぐれもご注意くださいね🥵

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〜歯周病とは〜 後編

こんにちは。前回に続き、歯周病についてお話します。今回は具体的な歯周病の治療についてです💁‍♂️

歯周病の治療は大きく分けると

①基本治療

②外科治療

③予防処置

の3ステップになります。


①基本治療

・ブラッシング指導

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 最初にして1番大切なステップになります。

それぞれの患者様に応じた歯磨きの方法、器具や薬剤の選定を行います。

どれだけ高度な治療を行なったとしても、日々の口腔ケアができていなければ、歯周病は治ってくれません😓


・スケーリング、ルートプレーニン

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 いわゆる“歯石取り”です。歯石は歯周病菌が繁殖する基地になりますので、専用の器具を用いて除去していきます。


・その他

 前回ブログでもお話したように、歯周病は様々な要因が病気の進行を後押ししています💥

かみ合わせの治療や、有害な被せ物の修正、生活習慣や持病へのアプローチも、このタイミングで可能な限り行なっていきます。


②外科治療


 基本治療のみでは改善できない部位に対しては、より専門的な外科治療を行なっていきます。

中には失われた歯ぐきや骨を再生させる“歯周組織再生療法”も含まれます。こちらは次の記事でお話したいと思います💁‍♂️

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③予防処置

 一旦、状態が安定した方でも『これで終わり!』ではなく、継続したメインテナンスが必要です。

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高血圧や糖尿病を思い浮かべてみてください。数値が安定したとしても、病気がなくなるわけではありませんよね💦 

お薬をやめてしまったり、暴飲暴食などをしてしまうと、簡単に元に戻ってしまいます…

歯周病も同じです。


せっかく手に入れた健康を維持すること…これがとても大切です🥺


次回は番外編として、歯周病の“再生治療”について、お話しさせていただきます。



〜歯周病とは〜 前編

こんにちは。副院長の本多正直です。

今回から2回に分けて、私の専門分野でもある“歯周病”についてお話しさせていただきます。

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①どういう病気なのか?


現在日本人の歯を失う原因でむし歯を抜いて1位なのが歯周病です。


日本では成人の7〜8割が罹患していると言われており、世界で1番患者数の多い感染症でもあります😷

また決して自然治癒することがありません。


では皆さん、歯周病というとどのような病気のイメージがありますか?


『CMとかでやってる顎の骨が溶けて歯がグラグラする病気😢』

『歯ぐきが腫れて痛くなる病気🙀』

『口の臭いがひどくなる病気🤮』

…大体このようなイメージをお持ちではないでしょうか?


実は上記☝🏻のような症状に、ご自身が気づいた時には、かなり進行していることが多いのです💦

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歯周病はサイレントディジーズ(静かなる病気)と表現され、ひどくなるまで自覚されることが少ない病気です。

 

また一度安定した状態に持ちこんでも、ハミガキや歯科医院でのメインテナンスを怠ってしまうと、簡単に悪化してしまいます💥


②原因は?


直接の原因は歯周病菌と呼ばれる悪玉菌👿ですが、さまざまな要因が重なって重症化していきます。

 ・かみ合わせ、歯並び

 ・お口の清掃度合い

 ・合わない、古いつめ物やかぶせ物

 ・全身疾患(糖尿病、高血圧、骨粗鬆症など)

 ・タバコ

 ・妊娠 

 ・遺伝

 ・生活習慣     

…ですので、単純にお口の中のクリーニングをするだけでは治りません。総合的かつ専門的な治療のアプローチが必要になります。


歯周病は治るのか?


中程度以上まで進んだ歯周病はある程度の改善やコントロールはできますが、完全には治りません💦


風邪やインフルエンザなどの“急性疾患”はその時パッと熱や咳といった症状が出て、治ると元に戻りますよね。

一方で歯周病は、高血圧や糖尿病と同じ“慢性疾患”に分類されます。


治療の目的は、それ以上悪くならないよう食い止める、あるいはコントロールの良好な状態に持って行くといったもので、決してなかったことにはできないのです😓


ですので、少しでも軽症なうちから早期発見・早期治療を行うことがとても❗️とても❗️重要です‼️


また、歯周病は多くの全身的な病気とリンクしています。

歯周病を放置することで、糖尿病や脳卒中アルツハイマー病、肺炎などのリスクが高まります🔥

しっかりと歯周病治療をすることで、お口の健康を守れるだけでなく、寿命を延ばすことにもつながるのです✨


次回は歯周病の具体的な治し方についてお話しさせていただきます。


暑い日が続きますが、どうかお身体ご自愛くださいね🙌🏻

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和歌山のお酒とグルメ🥂🍑

こんにちは。雨の日が多くなり梅雨真っ只中ですね☔️ 

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個人的に雨の日は身体が重いし、移動も大変だしであまり好きではありません😅

でも雨の夜、仕事終わりにゆっくりお酒を飲むのはすごくリラックスできて好きです🥃

なぜ雨の音を聴きながら、グラスを傾けるとあんなに情緒を感じられるのでしょうか☺️

 

最近雨の夜のお供は、和歌山市観光大使HYDEさんもお勧めされている、こちら貴梅酎です😋

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香りは梅酒そのものなのに、口に含むと焼酎のお味がする不思議なお酒です。実は焼酎はあまり得意ではないのですが、こちらはスッキリかつクセの無いお味で、とても美味しくいただいております😋😋

ロックグラスにたっぷりの氷を入れて注ぎ、お刺身などを肴にいただきますと…もうたまりません😋😋😋


あと、そろそろ大好きなあら川の桃🍑が出回りはじめました。

和歌山といえばミカン🍊が有名ですが、あら川の桃も本当に甘くてジューシーで美味しいですよね!

県外の友人にもプレゼントしたらとても喜んでもらえました✨


是非、栄養価の高い桃を食べて、梅雨の気怠さを乗り越えてください🙌🏻

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おやしらずって何もの❓🤔

最近、〝おやしらず〟の痛みで来院される方が多いように思います🤔 


おやしらずは身体の抵抗力が落ちると、痛んだり腫れたりしやすいので、この梅雨の時期や季節の変わり目、年末などはおやしらず患者様が増える傾向にあります。

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今回は

①なんでおやしらずって呼ぶの?

②結局抜いた方がいいの?

③そもそもなんで存在するの?

についてお話しさせていただきます🙋‍♂️


①なんでおやしらずって呼ぶの?

これは昔の人の寿命が関係しています。


今でこそ長寿大国の日本🇯🇵ですが、明治時代くらいまでは平均寿命は40歳くらいでした。

おやしらずが生えてくるのは大体20〜30歳くらいです。

つまり、おやしらずが生えてくる頃には自分の親が亡くなっていたので〝おやしらず〟と呼ぶようになりました🤔


②結局抜いた方がいいの?

結論から言うと多くの場合、抜いた方が良いです😅


昔は「痛くなったり、悪さしたら抜けば良い」と言われていましたが、予防歯科が謳われる昨今では少々事情が異なります。

なぜなら痛みが出たり、悪さをしてきた時には周りの歯に深刻なダメージを与えているケースがあるからです😵

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また、むし歯が進行してからおやしらずを抜く場合、頭がなくなっている分、抜歯も少々大変になります。処置後の痛みも出やすいです😵


ただし、非常に深い位置に埋まっている場合や、歯の移植処置に利用する場合は、おやしらずを抜かずに置いておく場合もあります。

ケースバイケースなので、まずは歯科医師にご相談ください💁‍♂️


③そもそもなんで存在するの?

答えは原始時代の名残りです🐒


社会の授業などで類人猿のイラストや写真などを見たことがありませんか?

ゴリラのように顎が大きくて、しゃくれていましたよね。


彼らはマンモスのお肉など非常に硬い物を噛まないといけなかったので、大きな顎とあわせて、もう1本大きな奥歯が必要でした🦷

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現代人は間違ってもそんな硬い物を食べる必要がなくなったので、顎が退化して小さくなりました。

結果、居場所のいなくなったおやしらずは埋まっていたり、無理やり変な角度で生えてこようとしたりするのです💁‍♂️

ゆくゆく進化の過程でおやしらずはなくなるのではないでしょうか。


興味深いことに、最近の10代・20代の方は、そもそもおやしらずが存在しない場合も少なくありません。

…ひょっとすると人類はまさに今、進化の節目にあるのかもしれませんね🙄

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肩こりで歯が痛くなるのか❓🙄

こんにちは。梅雨の時期いかがお過ごしでしょうか?

低気圧やコロナ自粛の影響で身体の〝こり〟を感じられている方も多いかと思います。(私もです😅)

時々、患者様から「肩こりと歯(歯ぐき)って関係あるの❓」とのご質問をいただきます。

…ズバリあります👍🏻

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①歯(歯ぐき)が原因の肩こり

これは非常によくあることです。

身体の中でもお口の中はとても敏感な組織で、わずかな異常でも不快感を感じやすいです。


むし歯や歯周病の痛み・違和感があると、無意識にストレスがかかり、簡単にかみ合わせや筋肉のバランスが崩れます⤵️⤵️

これにより肩こりが引き起こされるのです💥


また、歯(歯ぐき)の炎症で肩や首のリンパが腫れて、より肩こりがひどくなる場合もあります。


②肩こりによる歯(歯ぐき)の痛み

こちらもあるにはあります。

そもそも肩こりがあるということは、血の巡りが悪くなっていることが多いです。


血の巡りが悪くなると、栄養やバイ菌と戦う免疫細胞が行き届かなくなり、局所の抵抗力が低下します⤵️⤵️


そうすると、例えば歯や顎の違和感、歯ぐきの腫れなどが起こりうります。


…ただし、頻度としては①より少ないです。

歯(歯ぐき)の症状がある時に「肩こりのせいかな〜」と放置してしまうと、病気が悪化してしまう可能性があります🙀


歯(歯ぐき)の症状と肩こりが同時にある場合は、どちらが原因か確かめることが大切です。


症状のある方はお早めにご相談ください🙆‍♂️

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